
今回は、ブレンドコーヒーとは何か、と
言う所を考察していきたい。
コーヒーとは、言わずと知れた
「嗜好品」であり、好みも
千差万別である。
したがって、筆者が以前よりお伝え
しているストレートコーヒー、もっと
言えば単一農園産地でのコーヒー
「シングルオリジン(以前はシングル
エステートと教授戴いたが)」が
お気に召さない方もいらっしゃる
かと思う。
その場合は、ご自分でコーヒー豆を
「ブレンド」してしまえば良いと言う
事になるが
どうやったら良いのかわからない、
間違ったら美味しくなくなるのでは
ないかと思われることもあるのでは
無いかと思い、記事をまとめる事に
した。
前置きが長くなったが、喫茶店や
カフェの一部ではそのお店独自の
「ブレンドコーヒー」と言うものが
あり、言ってしまえば
万人受けする、当たり障りのない
コーヒー、と言う物を作り上げて
いる訳だ。
どうしてもシングルオリジン、かつ
スペシャルティコーヒーはキャラクター
が強いため、日々通って飲んで貰える
コーヒーとしては必ずしも向かないと
お店もわかっているのだ。
かつ、お店の顔となるブレンドコーヒー
が美味しいとなると、これもまた
お客様を呼ぶのに強いカードとなる。
それでは、ブレンドのテクニックを少し
ずつ考察していこう。
基本的には(買ってきた、すでに
ローストされた豆を使用する場合)
・単一農園の豆を使用
・同じ生産年度の豆を使用
・ローストの深さの違う豆を使用
・精製方法の異なる豆を使用
と言ったところである。特に単一農園と
精製方法の異なる豆に関しては是非
お勧めしたい。
理由としては、コーヒーの味わい、
キャラクターが変化するのがわかり
易いからだ。
又、一般的なルールがあり
・コーヒー豆の名前の付くブレンドを
名乗るには全体比率の3割以上、その
豆を配合する必要がある
・ローストの異なるブレンドは原則
深さが2段階までの物を使用
と言うところ。
前者は一般の方はそこまで気にする必要は
無いと思うが、後者は例えば、
ハイロースト と フルシティロースト
はOKだが、
ミディアムロースト と イタリアンロースト
の様な物はNG。
(ローストに関しては別途TOPページにある
コーヒーの知識から確認いただきたい)
理由としては、特に浅煎りのローストの方の
香味が深いほうのローストにかき消されて
しまう可能性を防ぐためだ。
又、時間がある方は実際にご自分で豆を
ローストされている方もいらっしゃるかも
知れないので補足しておくが、
・ブレンドする豆は、生豆を混ぜてから
ローストするのではなく、単一豆ごとに
別々にローストする
事もお伝えしておく。
生豆の水分量が異なる事が多いため、同じ
タイミングでローストするとムラが出過ぎる
事が多い。
ブレンドは多種多様過ぎて、全ての比率、
豆を試すことは到底できないので、筆者の
お勧めだけ載せておきたいと思う。
まず、
エチオピア(イルガチェフェ・ナチュラル)
と
マンデリン
5:5 もしくは 6:4比率
等はいかがだろうか。
イルガチェフェ・ナチュラルは単品
でも筆者お気に入りである。
ナチュラル製法独特のチェリー、
グレープ等の様な華やかな香りに
更にマンデリンのトロピカルな
酸味も加わり非常に美味しい。
ご自分でローストする際は、ハイ
ローストからフルシティロースト
ぐらいが適正だ。
浅すぎると酸味が勝ちすぎて飲み
づらい(と筆者個人的には感じる)
又、三種ブレンドにする場合は
「ケニア」の豆を隠し味(10%ほど
の割合)で入れるのも美味しい。
他にも、
グァテマラ
と
パプアニューギニア
5:5 比率
等もお勧めだ。
どちらも明るい酸味を持っているが、
相乗効果により更に柔らかな奥深い
酸味が楽しめる。
ローストを深めにすると、アフター
テイストとしてかすかな甘味を
感じられる組み合わせでもある。
この様に、「シングルオリジンに飽きた」
とか、更に奥深いコーヒーの世界に
浸かりたいと思った方は、是非お試し
あれ。
ブレンドに関しては他にも考察があるので、
そちらも機会があれば是非参考にして
戴きたい。
※下記リンクより、他レシピに
ジャンプ出来ます。